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KASUYAの税ブログ

相続税・贈与税

相続手続と相続財産(貸金庫の権利)の調査  その6

(吉野画伯 提供) 相続手続と相続財産(貸金庫の権利)の調査  その6   質問: 母が先日亡くなりました。母は、日頃から大切なものは銀行の貸金庫を預けていました。相続人は、兄弟2人ですが、兄は実家から遠くにいるため、貸金庫は私が引き継ぎたいと考えています。銀行の貸金庫の開錠と引継ぎはどのようにするのでしょうか。   回答; 貸金庫の開錠は、分割協議が終了し、貸金庫の借主の地位の承継が明らかになる前と後では、異なります。貸金庫の借主は賃借人の地位をいいます。また、その利用権は相続の対象となり、準共有(民264)となります。そのため、貸金庫の開錠は相続人全員の合意が必要となり、相続人のうち一人が単独で開錠できません。その後の遺産分割協議で、賃借人の地位が特定の相続人に承継されれば、その承継人のみが開錠できることになります。 なお、遺言書がある場合でも、遺言執行者に貸金庫開錠の権限を遺言書で付与していない場合には、遺言執行者でも開けることができなく、貸金庫を承継する相続人が指定されていない場合には、相続人全員の合意で開錠することになります。また、その地位を承継する遺産分割協議が必要となります。 金融機関への貸金開錠の申し出の手続きには、法定相続情報等や遺産分割協議書、遺言書等が必要となります。

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